テンポを挿入したい箇所で、Shift + T
とはいえ、曲作りの最初においては右ゾーンにタップテンポ入力を備えた強力なツールがあるので、
そちらを利用する方が便利だと思う。(右ゾーンが見えてなければ、Ctrl + 9)
![](https://forte-piano.net/wp-content/uploads/2024/05/TempoInput1.gif)
Shift + T のポップオーバーで設定する時は、
q=80 などと、4分音符を表す英字 q を使って書く。(=の両側に半角スペースなくても良いよ)
もしくは、音価のショートカット 2~9 を使って、6=80 などと書くことも可。
![](https://forte-piano.net/wp-content/uploads/2024/05/TempoInput2.gif)
この q っていうのは、4分音符の英語 quarter note の q ですな。
というわけで、音符別に英字が充てがわれとる。
全音符 | whole note |
2分音符 | half note |
4分音符 | quarter note |
8分音符 | eighth note |
16分音符 | sixteenth note |
16分音符だけ、s ではなく「 x 」なのに注意。
6/8拍子で付点4分音符を基準にしたいときは、「 q. 」のようにピリオドを書く。
![](https://forte-piano.net/wp-content/uploads/2024/05/TempoInput4.gif)
近似のテンポ( = ca.80)みたいなことは、下ゾーンから設定。
ポップオーバーから直接設定する方法はわからぬ!
![](https://forte-piano.net/wp-content/uploads/2024/05/tempo_ca-e1716025570828.webp)
Più mosso / Meno Mosso
それまでのテンポよりちょっと早く、を指示する Più mosso、
逆にちょっと遅く、を指示する Meno mosso は
Dorico内部でも相対テンポ変更記号として扱われる。
「 ù 」の入力が手間というか、どうやって入力すんの?って感じなので、
これは右ゾーンから選んで入力した方が手っ取り早い。
![](https://forte-piano.net/wp-content/uploads/2024/05/TempoInput5.gif)
ただ、「Piu Mosso」でも奏者には伝わるし、実際ポップオーバーに Piu Mossoと打っても
ちゃんと相対テンポ変更記号になる。
相対テンポ変更記号として入力されると、下ゾーンのプロパティで相対%でテンポ変化を入力できる。
今までのテンポから、どの程度変えるんや?っていう割合じゃな。
![](https://forte-piano.net/wp-content/uploads/2024/05/mosso.webp)
これが2024/5/18現在、最新のVersion 5.1.32.2114を使用していても
Meno Mosso は入力しても、相対%は変わらず 110 のままになってしまっているので、
再生に反映させるには90%などに変更が必要となる。
rit. リタルダンド / accel. アッチェレランド
だんだん遅くする rit.(ritardando)や、
だんだん早くする accel.(accelerando)も、テンポ入力の部分から入力する。
rit.を適用したい範囲を選択してから、ポップオーバーで「rit」などと入力する。
![](https://forte-piano.net/wp-content/uploads/2024/05/TempoInput6.gif)
点線を非表示にしたり、どの程度 rit. するかなどの設定は下ゾーンのプロパティから行う。
![](https://forte-piano.net/wp-content/uploads/2024/05/rit.webp)
ちなみに、こちらは「accel」を入力すると、最終的なテンポの初期値は125%となり、ちゃんと加速する。
メトリックモジュレーション
これがどういう意味の言葉なのかと言うと、…なんだろな、上手く表現出来ないわ。
メトリックモジュレーションとは、元の楽曲のテンポを変えることなく、別のテンポへ切り替わったように聴かせる、あるいは前後のテンポに関連性を持たせた上でテンポ・チェンジすることを言います。半テンや倍テンなどの「一定のテンポをキープしたままリズムが変わったように聴こえる演奏」です。
Google AIによる概要
つまりは、下のような等式のような記号で書かれるもの。
![](https://forte-piano.net/wp-content/uploads/2024/05/TempoInput3.gif)
この例だと、2小節目からの4分音符の長さは、それまでの小節の2分音符の長さと一緒やでぇ、
…つまりテンポ倍のように弾くんや!って表示。
これも、ポップオーバーから普通に入力すればOK!
上のような表記はクラシックなんかでよく見かけると思うんだけど、
もっと身近でよく見かけるメトリックモジュレーションはきっとこっち。
![](https://forte-piano.net/wp-content/uploads/2024/05/MetricModulation.webp)
シャッフルの曲で、8分音符をハネて演奏するアレ。
実は、Doricoではこの記号はネイティブサポートされていない!(ver5.1.32現在)
では、諦めるしかないのかと言うとそうではなく、
GitHubで公開されている Metrico というフォントを使って、
Dorico のテキストを挿入する機能を使って表記することが可能。
それに、将来的にDoricoでも必ずサポートすると開発者は言及している。
MetricoはGitHubのページより取得できる。
![](https://forte-piano.net/wp-content/uploads/2024/05/Metrico.webp)
フォントのインストール方法は割愛するが、「Metrico.otf」が本体。
Doricoで表記するには、まず挿入箇所を選択し、Shift + Alt + X
「段組みテキスト」という形で書き込むことになる。
普通のテキスト( Shift + X )で入力してしまうと、その楽器の譜表でしか表示されないからね。
ポップオーバーが現れたら、「ee=3qe」と入力し、フォントを「Metrico」に変更。
![](https://forte-piano.net/wp-content/uploads/2024/05/TempoInput7.gif)
ただ、これはテキストで表記しているだけなので再生には影響しない。
再生に適用するには、別の機能であるリズミックフィールというものを適用する。
リズミックフィールを適用するのも、テンポのポップオーバーから行える。
テンポのポップオーバーに、「swing」と入力するとリズミックフィールを一覧から選ぶことができる。
この譜面では8分音符のスイングなので、目的のものを選ぶ。
![](https://forte-piano.net/wp-content/uploads/2024/05/TempoInput8.gif)
ちなみに、、、16分音符でのシャッフルは、「ss=3es」
![](https://forte-piano.net/wp-content/uploads/2024/05/TempoInput9.gif)
Metricoフォントでは、16分音符が x ではなく s になることに注意。
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